■わが子が病気を持って生まれるということ


生まれたわが子は、思いもかけず重い病気を持って生まれてきた。
なんで、どうして私の子が?

普通の家庭を築いて、子どもの成長を見ながら歳を重ね、
普通にお嫁に出して孫を授かり、静かな老後を過ごす。
これが「普通」のしあわせな人生だと思ってた。
それなのに…こんな人生設計のはずじゃなかった。
kanaが生まれてすぐはそんな風に思ってたなぁ。

それから8年。
障害を持った子の親になってよく言われることは、
「強いね、すごいね」「私には真似できない」…って言葉。
そんなことないよ。
誰だってその立場…障害の子の親になれば…やるしかないでしょ?
逃げることできないもんね。

障害があるって知った時には、泣いて、泣いて、泣いて…
心がどうにかなっちゃうんじゃないかって思うくらい悲しかった。
将来、kanaがどうなるのかってことばかり不安だった。
ドクターへの質問は、「歩けますか?」「しゃべれますか?」
元気な子が当たり前にできる事をたくさん並べていました。
「普通」であることへの執着。
「普通」であることの安心感。
「普通」じゃないことの恐怖…から出た質問だったんでしょうね。
それなのにドクターからは「わかりません」しか返ってきませんでした。

そこから始まって、何もかも「わからない」ままに唯一考えたことは、
kanaがしあわせでいられるようにするには?…ってこと。
これって、元気な子の親が考えることと同じでしょ?
その内容が少し複雑で、医療的なことが入っているけど同じこと。

育児書にも載ってなくて、自分の親や友達に聞いても教えてくれないから、
kanaに合うことを探しながらやっていくだけ。
…面倒だし、手間も時間もかかる。
でも答えはkanaが教えてくれる。

多くの人が使う時計をkana専用の時計に切りかえればいいってこと。
kanaのペースで成長すれば、それでいい。
比べることなんて意味ない。競争も関係ない。

そばにいてくれればそれでいい。



生まれた時に味わった悲しみや苦しみはいつしか薄れ、笑って、幸せだなぁと思える毎日があります。
心が元気な時には何にも思わずに過ごせる毎日。
でも気付かぬストレスを溜め込んじゃうと何もかもが狂ってきます。
こんなはずじゃないのに・・・
kanaはかわいいけど、ただただ、逃げたい・・・
“いい人”でいる苦しさ・・・
papaのバカ・・・
死んじゃったら楽なのかも・・・


そんな苦しい気持ちは吐き出したほうがいい。
もっと言うなら、わかってくれる人に聞いてもらったほうがいい。
papaじゃダメな時もある。
おばあちゃんじゃダメな時もある。
同じ経験をした人でなくちゃダメな時がある。

目の前の壁は今すぐに乗り越えなくてもいいと思う。
明日でも1年後でもいいと思う。
気付いたら、あら乗り越えてたの?で十分だと思う。
kanaはがんばらない勇気を教えてくれます。
必要な時には必要な人や言葉が自然と与えられると思う。
kanaがいてくれたから知り合えた人たちに感謝。

心はクルクル動きます。
同じ反省を何度もします。
でも、それでいいと信じています。
それも、私。
kanaと私のまいにち。

2008年5月追記。